今週の1本

« 2010年3月 | 今週の1本 トップへ | 2010年5月 »

2010年4月 アーカイブ

vol.80 『ウォーキングwithダイナソー ~恐竜時代 太古の海へ~』 by浅野一郎


4月のテーマ:どうぶつ

皆さんは、"爬虫類"と聞いて、何を想像するだろうか? 僕は、ついついウェスタン・ブーツを連想してしまうという、非常に不届きな人間だ...。

史上最も大きな爬虫類、恐竜。誰でも一度は、化石でしたか見たことがない恐竜の姿を実際に見てみたい! と考えたことがあるのではなかろうか? その想いを映画で具現化したのが、「ジュラシック・パーク」だ。
琥珀に閉じ込められた蚊から恐竜のDNAを取り出し、それを基に実際に恐竜を作り出すというのが映画の筋だ。もちろん、この映画を観たときは作り物と分かっていながら、身体に電気が走ったような衝撃を受けた。

しかし、今回ご紹介する、イギリスBBC制作の「ウォーキングwithダイナソー ~恐竜時代 太古の海へ~」は、何とドキュメンタリーだ。やはり本物の伝える迫力は映画とは比べ物にならない。
動物学者で冒険家のナイジェルが、恐竜時代にタイムスリップして、命の危険も顧みず、さまざまな恐竜の生態をカメラに収め克明に伝える。

この"太古の海"編のクライマックスは、"巨大な歯"という意味を持つメガロドンの登場だ。メガロドンとは、ムカシホオジロザメという和名をもつ史上最大のサメ。
今まで、このサメは色々なB級映画に登場し、全長20メートルとも40メートルとも言われてきたが、この映像に映っている大人のメガロドンは、体長15メートルほど。
しかし、恐怖度はむしろ作り物よりも本物のほうが数段上である。画面を通してさえ、メガロドンの歯の鋭さ、底のないかのような暗い眼には恐怖を感じる。もし自分が海の中にいて、こんな怪物に出会ってしまったら...

普通にタイムスリップしていることも驚きだが、恐竜を相手に、水陸問わず、よくぞここまできれいな映像を残すことができたということに驚きを禁じえない。

今年の7月には、恐竜ライブ!「ウォーキング・ウィズ・ダイナソー ライブアリーナツアー イン ジャパン」も日本にくるそうだ。このDVDを見て予習をしてから、約6500万年前に絶滅した恐竜の、恐ろしくも優雅な姿を見てほしい。

─────────────────────────────────
『BBC ウォーキング with ダイナソー ~恐竜時代 太古の海へ』
プレゼンター:ナイジェル・マーヴェン
製作国:イギリス
製作年:2000年
─────────────────────────────────

vol.81 『ウォレスとグルミット』 by桜井徹二


4月のテーマ:どうぶつ

クレーアニメというのは、誰もが一度は作ってみたいと思ったことがあるはずだ。いや、さすがにそれは言いすぎかもしれないけれど、少なくともクレーアニメを見て「すごい!」と思ったことくらいは誰もがあるはずだ。何より撮影にかける手間がすごいし、コマ撮りしたキャラクターがあんなに生き生きと動き回るというのもすごい。

そのクレーアニメの世界でよく知られている作品に「ウォレスとグルミット」がある。主役は、発明を得意とするウォレスと、彼が飼っているビーグル犬グルミット。グルミットは飼い犬とはいいつつも、ウォレスのお世話役的な面もある(セーターなんかも編んだりする)。そして毎回、ウォレスの突飛な発明を発端として、いろんな事件やドタバタが起こる。

クレーアニメ自体のすごさについては上述したとおりなのだが、こと「ウォレスとグルミット」に関しては上記の2つの「すごい」に加えて、ストーリーが抜群によくできているという「すごい」もある。

特に、2人の家に下宿人としてペンギンがやってきて...というストーリーの短編「ペンギンに気をつけろ!」などは、いつもながらのほのぼとのとした笑いに加え手に汗握るスリリングな展開もあって、クレーアニメという範疇にはとても収まりきらないほどの優れた作品。これがコマ撮りで撮影されているなんて、何度見ても信じがたい。ビデオ屋さんにも置いてあるので、ぜひ見てみてください。

僕は以前ビーグル犬を飼っていたのだけど、その当時はまだグルミットの存在を知らなかった。もし知っていたら、自分の犬がさらに愛らしく思えたかもしれないな、と思う。

─────────────────────────────────
『ウォレスとグルミット/ペンギンに気をつけろ!』
監督:ニック・パーク
製作国:イギリス
製作年:1993年
─────────────────────────────────